今回は外壁塗装をしたいけれど、どんな塗料が良いか分からない!
という疑問がある方に向けて、塗装のプロが考えるおすすめの塗料をご紹介します。
豊富な種類がある外壁塗料ですので、なかなか選ぶのも一苦労ですが、
そんな時はご自身の目的や理想とするリフォームから選ぶのが一番です。
この記事を参考にぜひ、最適な外壁塗装の塗料を選んでみて下さい。
目的別でのおすすめ外壁塗料
塗料の選び方には色々な方法がありますが、目的に応じて選ぶ方法があります。
そこで最初によくある目的ごとにおすすめの塗料をご紹介していきます。
ケース1 耐久性と価格どちらも重視したいという方
おすすめの塗料の種類はシリコン樹脂塗料、ラジカル制御型塗料です。
シリコン樹脂塗料は外壁塗装では最も使用されている塗料ですので、
実績があり、かつ耐久性や価格のバランスが良くコストパフォーマンスに優れています。
また、ラジカル制御型塗料は、新しい塗料ですので実績はさほどありませんが、
劣化に強くコストもそれほど高くないというメリットがあります。
日本ペイント ファインシリコンフレッシュシリーズ
変色や光沢の低下が少ない高耐候性の塗料です。
低汚染性ですので汚れも付きにくく、施工もしやすい塗料になります。
エスケー化研 水性セラミシリコン
価格が安く耐久性も良いため人気の塗料です。
水性塗料のため臭いも少なく、実績もある塗料になります。
関西ペイント コスモシリコン
強靭な塗膜を形成して建物を保護し美観をキレイに維持します。
様々な下地にも使用できるため、施工性も高い外壁塗料です。
おすすめラジカル制御型塗料
日本ペイント ニッペファインパーフェクトトップ
光沢のある油性塗料で、紫外線に強い性質を持ちます。
下地への密着性も高いため、耐久性にも優れています。
関西ペイント アレスダイナミックTOP
超強力な結合エネルギーを持つ「高性能シリコンレジン」で紫外線を予防します。
水性塗料ですので、臭いが少ないメリットもあります。
エスケー化研 エスケー弾性プレミアムシリコン
ひび割れに対する追従性もあり、耐水性や耐久性にも優れています。
こちらもラジカル制御で紫外線でのダメージを軽減できます。
ケース2 高価格でも耐久性が非常に優れた塗料がいい方
高くても耐久性を最重要視する場合には、無機塗料やフッ素塗料がおすすめです。
フッ素塗料は光沢があり防カビ・防藻性があるものが多いです。
その高い耐久性から大型の商業施設にも利用されている塗料です。
無機塗料は外壁塗料の中でも最も耐久性の高い塗料になります。
そのため、将来的なメンテナンスコストも抑えられるメリットがあります。
おすすめフッ素塗料
日本ペイント ファイン4Fセラミック
セラミックが配合された高耐久のフッ素樹脂塗料になります。
2液型タイプですので耐久性に優れ、様々な下地に施工可能です。
エスケー化研 クリーンマイルドフッ素
微生物汚染を防ぐ防カビ・防藻性もある高耐久のフッ素樹脂塗料です。
透湿性塗膜ですので内部結露などの防止効果もあります。
AGCコーテック ルミステージ
約20年という耐用年数の高耐久塗料で、セルフクリーニング効果もあります。
また、水性塗料ですので臭いも少ない点が人気の塗料です。
おすすめ無機塗料
ジャパンカーボライン セラスターシリーズ
無機と有機のハイブリッド塗料であり、無機の高耐候性を備えつつも、
有機の耐クラック性などもあるハイグレードな塗料です。
ダイフレックス スーパーセランフレックス
こちらも無機のひび割れしやすさを補うために有機成分を配合し、
柔軟性を持たせた超高耐候性の無機塗料になります。
KFケミカル KFワールドセラシリーズ
耐熱性・不燃性が高く、しなやかで強靭な塗膜を形成する塗料です。
親水性も高いため汚れも付きにくく、長く建物の美観を維持します。
ケース3 汚れが付きにくい塗料がいい方
外壁劣化の原因となる汚れの付着を防ぐには、低汚染性の外壁塗料、もしくは光触媒塗料のものがおすすめです。
低汚染塗料は水に馴染みやすいという「親水性」がある塗料のことで、
雨が降ると汚れが水滴とともに流れ落ちる、セルフクリーニング効果があります。
光触媒塗料もセルフクリーニング効果がありますが、こちらは太陽光により
塗料中に含まれる酸化チタンが反応し、汚れが雨水で流される効果があります。
おすすめ低汚染塗料
水谷ペイント ナノコンポジットシリーズ
・耐水性や耐熱性があり、光沢にも優れる
・数多くの製品から選べる
・汚れや色落ちなどを防ぎ、防カビ性があるものもある
※ナノコンポジットシリーズの詳細ページは下記よりご確認ください。
アステックペイント 超低汚染リファイン1000Si-IR
シリコン樹脂塗料ですが耐久性が非常に高く、美観の保持機能も高い塗料です。
ラジカル制御機能もありますので、紫外線による劣化もしにくいメリットがあります。
エスケー化研 水性セラタイトF
超低汚染性で排ガスや粉じんなどの汚れも付きにくく、耐候性も高い塗料です。
セラミック成分も含まれていますので、優れた耐久性の塗膜を形成します。
おすすめ光触媒塗料
ピアレックス・テクノロジーズ ピュアコートシリーズ
光触媒塗料のデメリットであった塗膜の割れやすさを改善し、
耐用年数の長期化に成功した柔軟性のある高耐久塗料です。
日本特殊塗料 エヌティオ
光触媒による防汚効果に加えて、カビや藻の発生を抑える抗菌性、脱臭の効果や排ガスなどの有害物質分解の性質も持つ塗料です。
オプティマス オプティマスホワイトペイント
外壁に付着したウイルスや有機化合物などを分解し除去します。
耐候性も高いため塗り替えの回数が減り、メンテナンスコストが削減できます。
ケース4 夏の暑さや室温上昇を抑えたい時のおすすめ塗料
厳しい夏の暑さにお困りの方には、遮熱塗料・断熱塗料がおすすめです。
「遮熱」は太陽からの光を反射し、屋内の温度上昇を抑えてくれます。
一方、「断熱」は太陽光の熱伝導を抑え、温度上昇を抑制します。
言葉としては似ていますが、冬の寒さ対策にもなるのは断熱塗料ですので、その点も踏まえて塗料を選ぶと良いでしょう。
おすすめ遮熱・断熱塗料
シンマテリアルワン キルコ
遮熱・断熱性はもとより、防水効果や耐久性も高い塗料になります。
熱中症対策や省エネ効果も得られますので、暑さ対策に最適です。
※遮熱断熱塗料キルコの詳細はこちら。
日進産業 ガイナ
JAXAがロケットに利用している断熱の技術を活用し開発された塗料です。
多少価格は高いですが、高い遮熱・断熱効果を得ることができます。
断熱遮熱塗料~GAINAの詳細はこちら
日本ペイント サーモアイ4F
高い遮熱効果を持ち環境負荷の低減にもなる遮熱塗料になります。
光沢も長期間に渡り保持しますので、美観も保たれるのが特徴です。
ケース5 雨漏りが心配な方へのおすすめ塗料
外壁のひび割れなどからの雨漏りが心配な方には、弾性塗料がおすすめです。
弾性塗料とは要は塗料自体が伸びる性質のあるものを指しています。
仮に外壁面にひび割れが起きたとしても塗料が伸びることでカバーし、雨水の浸水を防いでくれる効果があります。
ひび割れを起こしやすいモルタル外壁などには効果的ですので 雨漏りが心配な方は弾性がある塗料を使用しましょう。
おすすめ弾性塗料
日本ペイント DANシリコンセラ
セラミックを配合したシリコン樹脂塗料になります。
非常に高い弾性がある他、透湿性もあるため結露防止にもなります。
関西ペイント株式会社 シリコンテックス
耐候性に優れた水性アクリルシリコン樹脂の塗料です。
防カビや防藻性もあるコストパフォーマンスの良い外壁塗料です。
エスケー化研 セラミクリーン
弾性セラミックシリコン樹脂を配合した弾性塗料です。
こちらも防カビ・防藻性があり、水性であることから安全性も高いです。
ケース6 藻やコケの繁殖を防止したい方におすすめの塗料
藻やコケを防ぎたい方には防カビ・防藻性のある塗料がおすすめです。
カビや藻、コケなどは湿度の高い箇所や日かげ部分に発生しやすいです。
植物が多い場所も繁殖しやすいため注意しましょう。
防カビ・防藻性のある塗料は、菌の繁殖を抑制してくれる薬剤が含まれているため、
繁殖しやすい箇所にあらかじめ外壁塗装で施工しておくと良いです。
おすすめ防カビ・防藻性塗料
エスケー化研 バイオタイト#10
アクリル樹脂塗料で防カビ・防藻に効果のある外壁塗料です。内装にも使用することができる汎用性に優れた塗料です。
アステックペイント アステック・プラスY
非常に毒性が少なく安全性の高い防カビ・防藻剤入りの塗料です。
窯業系サイディングなどにも施工が可能で、幅広く使用することができます。
スズカファイン ニューモルコン
耐水性や耐久性もあるアクリル樹脂塗料になります。
建物内部にも使用でき、ヤニやシミなどを抑制する効果もあります。
その他のケースでのおすすめ塗料
では、最後に上記以外の目的でのおすすめ塗料もご紹介します。
① すぐに取り壊しなどが決まっているため安く施工したい場合
→ 耐用年数が3~7年程度のアクリル塗料がおすすめです。塗装コストが安く済みますので、費用を掛けたくない場合に良いでしょう。
② 剥がれなどが発生している部分のみ補修で塗装したい場合
→ こちらも施工費が安いウレタン塗料などがおすすめです。木材やアルミ、コンクリートと様々な箇所に施工できる汎用性があります。
③ 窯業系サイディングのデザインを活かしたい場合
→ 透明のクリヤー塗料で塗装すれば模様も残せますのでおすすめです。新築時のような艶も出せますので、検討してみて下さい。
④ 金属系サイディングの場合
→ サビが発生する可能性がありますので、防錆効果のある塗料がおすすめです。施工業者と相談してどの塗料が適しているか確認しておきましょう。
⑤ 木質系サイディングの場合
→ 木質系の場合には腐食による劣化が起きる可能性があります。そのため、防腐食効果の塗料で塗装を行うと良いでしょう。
まとめ
以上、目的別におすすめの外壁塗料を中心に見てきましたが、
これ以外にも劣化の状態や下地によっても、選ぶ塗料を検討する必要があります。
ぜひ、施工業者と相談して最適な外壁塗料を選んでみて下さい。
塗装の種類のメリット・デメリットを選ぶのではなく、お住いの壁の劣化状況なども含めて検討されることをおススメさせて頂きます。