坂下リライフ

外壁塗装の塗料の種類についてリフォーム前にこれだけは知るべき知識

住宅は経年劣化で徐々に外壁が傷んできますが、放置してしまうとさらに劣化が進行し、
寿命も短くなってしまいます。そんな時には外壁塗装によりリフォームを行うことが、
大切な住宅を守る上でも重要となってきます。

そのため、今回は「外壁塗装を行いたいが、どんな塗料が良いか分からない!」
という方のために、外壁塗装の塗料の種類、メリット・デメリット、さらには価格帯や耐用年数などについて比較していきます。

※外壁塗装をお考えの方で外壁塗装がなぜ必要なのか知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてください。
外壁塗装の必要性を塗装の役割とタイミングから考える

外壁塗装で使用する代表的な塗料の種類

1.アクリル塗料

アクリル塗料は数ある外壁塗料の中でも、価格が安いという特徴があります。

古いタイプのものは耐用年数が短く、汚れやすいというデメリットがあります。 但し、今では耐久性も高く機能性の良い、新しいタイプのものも出ています。

メリット

・価格が安い
・様々なカラーがある
・素人でも使用しやすい
・弾性のものであればクラックに追従

デメリット(古いタイプのもの)

・耐久性が低いため塗り替えが頻繁になる
・ひび割れが起きやすい
・汚れやすい

価格帯

1,000~1,800円/㎡

耐用年数

5年~8年が目安

その他特徴

古いタイプのものは耐用年数が短く、塗り替えを頻繁に行う必要があるため、
現在ではリフォームに使用することは少なくなっています。

新しいタイプのアクリル塗料は、今でも使われることがあります。

2.ウレタン塗料

木部や鉄部を問わず施工することができる万能な塗料です。汚れも付きにくく、
施工性も良いことからコストパフォーマンスの良い塗料ですが、他の種類の塗料と比較すると低耐久です。

メリット

・コストパフォーマンスが良い
・汎用性があるため様々な場所に施工可能
・初期費用を抑えたい場合には有効

デメリット

・シリコン塗料やラジカル塗料と比較すると耐久性が低い
・密着性が低いため素人には扱いにくい
・湿度に弱い

価格帯

1,700~2,500円/㎡

耐用年数

7年~10年が目安

その他特徴

アクリルと同様に他塗料と比較すると低耐久ですので、シリコン塗料の方が現在では
多く使用されています。但し、施工性が良いことから部分的に塗装したい場合や、10年以内で解体する建物などには良いです。

3.シリコン塗料

ウレタン塗料よりもさらに耐久性が長く、価格も平均的なためコストパフォーマンスに優れています。外壁塗装では最も主流な塗料で、外壁以外でも屋根に使用されているという実績があります。

メリット

・耐水性や耐熱性があり、光沢にも優れる
・数多くの製品から選べる
・汚れや色落ちなどを防ぎ、防カビ性があるものもある

デメリット

・アクリルやウレタン塗料と比べると高い
・悪い製品を使うと耐用年数が短くなる

価格帯

2,000~3,500円/㎡

耐用年数

7年~15年が目安

その他特徴

アクリル塗料やウレタン塗料と比較すると高くはなりますが、耐久性はその分良いため
コストパフォーマンスでは優れています。防カビや防藻などの性能があるものも存在し、
様々な製品の種類から選べるメリットもあります。

4.フッ素塗料

初期費用は掛かりますが、その分耐久性は非常に高い塗料です。商業ビルなどにも使用されている実績があることから信頼性もあります。
耐用年数が長い分、安い塗料を何度も塗り替えるより、将来的なメンテナンスコストを抑えられる点もメリットです。

メリット

・高い耐久性と光沢感
・親水性があるので汚れにくい
・防カビ・防藻性能もある

デメリット

・高価である
・塗膜が硬く割れやすい
・一度塗るとフッ素塗料以外での塗り替えができない
・ツヤありのものしか選べない

価格帯

3,500~4,800円/㎡

耐用年数

12年~20年が目安

その他特徴

他の種類の塗料と比べると高い耐久性を誇り、その分高価ではありますが将来のメンテナンス費を抑えられる可能性があります。
塗膜の硬さがメリットでもありますが、ひび割れのリスクもありますので、施工する外壁によっては注意が必要です。

5.ラジカル塗料

「ラジカル」とは塗料に含まれる顔料から発生する劣化因子ですが、そのラジカルの発生を抑える塗料をラジカル塗料と言います。
外壁に起こる劣化症状「チョーキング」なども抑えることができる塗料です。

メリット

・耐用年数が長くコスパも良い
・汚れがつきにくく、防カビ・防藻性にも優れる
・施工性がよく様々な下地に塗装可能

デメリット

・新しい塗料であることから、扱ったことのない業者もいる
・主成分が白色顔料のため、濃い色は選べない場合もある
・実績が少ないため、具体的な耐用年数が分かりにくいものもある

価格帯

2,200~4,000円/㎡

耐用年数

8年~16年が目安

その他特徴

シリコン塗料と同等程度のコストで、比較的長い耐用年数を維持できる点、チョーキングの抑制や防カビ・防藻性といった機能面も評価され注目されている塗料です。新しい塗料ですので、

リフォームに使用する際は施工実績のある外壁塗装会社に依頼すると良いです。

6.光触媒塗料

抗菌作用がありセルフクリーニング効果もあるハイグレードな塗料です。防汚性が高くコロナウイルス時には空気清浄効果もあるという特徴で話題になっています。

メリット

・セルフクリーニング効果があり耐用年数も長い
・空気清浄効果がある
・遮熱性能を有するものもある

デメリット

・カラーバリエーションが少ない
・価格が高い
・太陽光が当たらない箇所ではセルフクリーニング効果が薄れる
・落ちない汚れもある

価格帯

3,500~5,500円/㎡

耐用年数

16年~25年が目安

その他特徴

耐久性が高く汚れも落ちやすい点が他の塗料と比べ優れています。但し、光加減によっては
十分なセルフクリーニング効果が期待できない場合もあります。また、施工方法が難しいため
施工する職人によって効果が変わってしまう可能性もあります。

7.無機塗料

無機物を主な成分とした無機塗料は、有機物の配合量が少ないため劣化のスピードが遅く、
耐用年数が長いのが特徴です。価格の高さはありますが、防カビ・防藻性もあります。

メリット

・耐久性が高い
・不燃性に優れており、変色を起こしにくい
・親水性が高くセルフクリーニング効果もある
・防カビ・防藻性がある

デメリット

・ひび割れを起こしやすい
・価格が高い
・木部には塗装できない

価格帯

4,000~5,500円/㎡

耐用年数

20年~30年が目安

その他特徴

数ある外壁塗装の塗料の中でもトップクラスの耐久性です。その分高価ではありますが、
防カビ・防藻性や防汚性でも優れています。但し、無機塗料の中でもあまり質が良くない製品もあるため注意が必要です。

8.ナノテク塗料

ナノテクノロジーを活用しCO2の排出を減らす目的で開発された塗料です。防火性が高く耐用年数も比較的長いのが特徴です。石油性の樹脂の使用を抑えていますので、温暖化対策に効果的と言われています。

メリット

・環境に優しい
・汚れにくく色褪せもしにくい
・シックハウス症候群にも有効
・防火性が高く、カビや藻の対策にもなる

デメリット

・製造しているメーカーが少ない
・価格が高い
・実績が少ない

価格帯

2,500~5,500円/㎡

耐用年数

10年~15年が目安

その他特徴

性能が高く他の塗料と比較してもメリットの多い塗料ですが、実績がまだ少ないために
信頼性が薄い・効果が把握しにくいという点あります。こちらも外壁塗装で施工する場合には施工実績がある会社に頼む方が良いです。

まとめ

外壁塗装で使用する塗料の種類にはこれ以外にも様々なものがあります。
いずれも施工する外壁や下地にあわせて、適した塗料を施工する必要がありますので、
塗装業者にしっかりと確認してから最適な塗料の種類を選びましょう。

塗装の種類のメリット・デメリットを選ぶのではなく、お住いの壁の劣化状況なども含めて検討されることをおススメさせて頂きます。

塗料の種類を知ったところで、次は塗料の選び方をご紹介していますので下記の記事を参考にしてみてください。
知らないと損する外壁塗装での塗料の選び方のポイント

この記事の作成について

有限会社 坂下リライフ

一般建設業許可証「東京都知事許可(般・1)第150862号」
RECACO加盟 国土交通省 『住宅リフォーム事業者団体登録制度』

創業より外壁塗装・屋根塗装・リフォーム工事3,000件に携わってきました。
その経験を生かして、これから外装工事を検討されている方へ向けて
分かりやすく、正確な情報をお伝えすることを心がけております。
数年に一度の外装工事で失敗して悲しい思いをしない為にも、
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執筆:坂下リライフ専属WEBライター/1級建築士
執筆補佐・監修:有限会社坂下リライフ

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